KT爺メタセコイア指南書
Metasequoia初心者講座


■ ティーカップのモデリング(3)

ポリゴンの裏面は表示されません。ペラペラの板のままでは問題があるので、形状に厚みを付けてカップの内側を作ります。
作業を開始する前に、[ ファイル ]メニューから[名前をつけて保存]で、 ファイル名を「teacup_02」として作業の履歴(teacup_01)を残しておいて下さい。 

11. オブジェクトを複製して、元形状をバックアップしておきましょう。オブジェクトパネルの[ 複製 ]ボタンを押して 「オブジェクトの複製」ダイアログを表示します。 設定を変更せずに[ OK ]ボタンを押すと、形状が同位置に複製され「obj2」 と言う新しいオブジェクトが作成されます。
オブジェクトの複製

12. 間違って編集しないように、オブジェクトパネルの「obj2」の左にある目玉マークをクリックして、非表示にしておきます。 (目玉アイコン右隣のボックスをクリックして鍵マークを付けておけば、表示したままでも編集不可にできる。状況によって使い分けよう。)
オブジェクトを非表示にする

13. Shiftキーを押しながらオブジェクトパネルの「obj1」をクリックすると「obj1」内の形状を全選択することが出来ます。  選択後、メニューの[ 選択部処理 ][ 面を反転 ]を実行して、面を裏返します。
面の反転

14. 表示コントロールの[ 簡易 ]ボタンをオンにして、形状を確認しやすくしておきます。
コマンドパネルの[ 押出 ]ボタン(ショートカット:E)をクリックして、サブパネルで[ 通常 ]ボタンをオンにします。  形状が全選択された状態で、カップの面をドラッグして内側にカップの厚みの分だけ押し出します。
カップの厚みを押し出す

15. バックアップしておいた元の形状「obj2」を表示して、形状に厚みが付いている事を確認します。 表示コントロールの[ 面 ]ボタンをオフにして、 ワイヤーフレームでも確認してみましょう。
厚みが気に入らないときは、Ctrl+Zで操作を元に戻し「14.」からやり直してみましょう。
元の形状を表示してみる

カップの内側と外側は別オブジェクトになっているので、フチの部分の辺はまだ開いたままです。(簡易表示をオフにするとフチの部分だけ辺に吸い寄せられます。) 頂点を接続するには、1つのオブジェクトにまとめなければなりません。

16. オブジェクトパネルで、「obj2」を「obj1」へドラッグ&ドロップします。  これで、ひとつのオブジェクトにまとめられました。
続けて[ オブジェクト ]メニューの[ 近接する頂点をくっつける ]を選択します。
オブジェクトの合成

17. 「近接する頂点をくっつける」ダイアログの「くっつける距離」に「0」を入力して、[ OK ]ボタンを押します。  「8個の頂点をくっつけました」というメッセージウインドウが表示されたら成功です。[ OK ]ボタンを押してウインドウを閉じます。
上手く行かない場合は、作業中に誤ってオブジェクトや頂点を移動させてしまったのかもしれません。 このページの冒頭で残しておいた履歴(teacup_01)を使って「11.」からやり直してみましょう。
頂点をくっつける

頂点が接続されて、簡易表示をオフにしても綺麗な器状になっているはずです。表示コントロールで[ 面 ]ボタンを右クリックして 面のみを表示して、形状を観察してみて下さい。
頂点を結合して表裏のある器になった

18. カップのフチ部分にスムージングが掛かっておらず、エッジが立ち過ぎています。
オブジェクトパネルの「obj1」をダブルクリックして「オブジェクト設定」を開き、スムージングの角度に「180」と入力して、 オブジェクト全体にスムージングが掛かるように設定します。 ついでに、このオブジェクトの名前を「Cup」と変更しておきましょう。
全体にスムージングをかける

19. カップのフチの部分は、2本の辺を近接させることでエッジを立てています。内側と外側両方でエッジが立っていると飲み口の部分が 分厚過ぎるので、内側の辺を一本リング状に削除して、これを修正します。

キーボードのKを押して「ナイフ」コマンドに切り替えます。 更にKキーを数回押して、サブパネルの[ 接続辺を連続消去 ]ボタンをオンにします。  画面をズームアップして、カップ内側の近接した2本の辺のうち、上の辺を一本クリックします。(辺が見辛い場合は、簡易表示にしたり辺のみの表示にして作業する。)
飲み口部分の修正

リング状にぐるりと一周分の辺が削除されました。曲面化した形状を見ると、内側のエッジが無くなりフチが薄くなりました。
器形状の確認

KT爺の茶飲み話

斯かる細部の修正も、3Dモデルの見栄えを左右する大切な作業でござる。 形状の編集段階で迷いが出ぬよう、モデリングを始める前に 実物の資料を集めたり、形状のスケッチやアイデア、注意点を書き出しておく事をお勧めするでござるよ。 このチュートリアルは メタセコイアの操作法を覚えるのが目的でござるゆえ割愛しておる訳でござるが、オリジナルのモデルを作る場合は、是非実践して頂きたい。

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